不安不安ファーマシー

アラサーフリーターの底辺日記

私は仕事ができない。

私は仕事ができない。仕事クビになったことが何回かある。クビになったのは全部事務の仕事だ。多分私と事務っていう仕事の相性がかなり悪いんだろうな。相性ももとより、努力が足りないのとあと致命的なのが「空気の読めなさ」。

長い間ずっと食品工場だけど、相変わらずやらかしてる。今のところ超ブラック工場だから人が居着かない。キツい。汚い。臭い。キモい。くだらない。勝ち目ない。苦しい。etc. の3K どころか100K 職場。だから続いてるのかな。でも工場で正直、馴染めてない。異邦人のような気持ち。異邦人だから、他人の気持ちをおしはかることができないし、なじめないし、勤務中は雨雲がからだ中に張り付いたような気持ちになる。

でも、ある日友人と入ったスナックで、ママにスカウトされた。皿洗いなら……と言ったけど、「何言ってるのよ。店頭に立ってもらうわよ!オンナはね、人に見られて美しくなるのよ!さあ、カウンターに立って、接客するのよ!」

自分の知らなかった一面が見つかった。
最初は、接客なんて苦手だし、空気なんて読めない。勿論今も読めない。これからもずっと読めないままだろうと思う。読めることがあったとしても適切な行動がとれない。

読めないなりに頑張った。昔働いてた別の工場で口説いてきた超キモい仕事できないくせに周囲のことを見下してる自称仕事できるオッサンと同伴した。昔はあまりにキモすぎて食事にいこうと誘われてもいかなかったけど、今回は私の踏み台になってもらおうと思った。ひさしぶりに会ったオッサンは前にも増してキモかった。風采の上がらないファッションしてる。よれっとしたうすいブルーのシャツ、(ジーンズみたいな生地?)よれっとしたうすいブルーのジーンズ。つまり、上下うすいヨレヨレブルー。パジャマか。サムライブルーより100万倍雑魚のヨレヨレブルー。サムライブルーは雑魚ちゃうけどな!
そしてニチャニチャした表情。恐らく白髪染めの茶髪。オッサンが茶髪にしてもかっこいいやつなんてそうそういない。

キモい。って思っちゃいけないけど、キモい。って思ってしまう。同伴何回かした。そしてオッサンに対して毒を吐いてしまう。頑張って酒を飲みまくる。そして、事件が起きた。

ゲロを吐いた。

毒だけでなく、ゲロまでも吐いた。

したたかに、大量に吐いた。
店の裏で。

ボーイさん(イケメン)とマスター(おじいさん)が片付けてくれた。ありがとう。

朦朧とする私にママは言った「よく頑張ったわね!ママのために頑張ってくれたのね。ありがとう。ママはわかっているわよ。あなたが頑張ってくれていること……でもあの男、君を犯す気よ。マジでこれから断ったほうがいい。」

凄く嬉しかった。
でもそれに加えて空気読めないし、会話しながら灰皿とかをサッと用意できない。他の客にセクハラされまくって、裸の写メ送ってくれ。とかオナニーしてる写メ送ってくれ。とか言われて「いやだ」と断ったら客が怒った。怒ったっていうか、客が「あんたなんてもうええわさよならー」っていわれただけ。(今わかるけどこういう男は遊び方を知らん男やなって感じ)ほっとしたけどホステス失格なのだろうか。と思って「辞めます」ってママに言ったら、「アンタね。誰もが胡蝶蘭である必要はないのよ。アゲハちゃん(仮名)なんて華があって美人でしょ?でもあのこが天狗になってるっていって敬遠するお客さんもいるのよ。世界にひとつだけの花じゃないけど、あなたにはあなたの良さがあるのよ……」


嬉しかった。

そして私はどうやったら私らしい輝きかたができるか、模索中。




歌で歌ってるクサいセリフとかはある程度は本当なんだと思う。

もしかしたら、この仕事は世間では差別されるような仕事かもしれない。でも、「また飲みにくるわー」っていってもらえるように、全力で楽しむことにする。この仕事は頑張らない。楽しむだけ。だってこの仕事は楽しんだら楽しんだだけお客さんに喜んでもらえる感じがする。